くんぞうの独り言~挨拶~
「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」「いただきます」「ごちそうさま」「行ってきます」「ただいま」「お願いします」「ありがとうございます」「おやすみなさい」
挨拶というものはその場面ごとに様々にあります。社会生活の基本的なコミュニケーションです。私は元気に挨拶すると楽しくなるし、挨拶されるとうれしくなります。小中学校の頃は「あいさつ運動」で、登下校時には、よく知らない人にも大声で挨拶することを強制されたものでした。
最近の社会事情、犯罪防止対策も多少影響しているかもしれませんが、街で子供の挨拶する声を聞くことが少なくなったように感じます。そしてそれは家庭や学校でもそうなのかもしれません。塾でさえきちんと挨拶のできる人は半数ほどですから。
人にもよりますが、今の子供たちは挨拶をそれほど重要視していない世代ではあります。いきなり会話から始めることに違和感も持たないのでしょう。これはSNS(特にLINE・インスタ)の存在が強く影響しているものと思われます。本人がSNSを利用していなくても、普段聞こえてくる、まわりの会話それ自体がこの影響を受けてしまっているのです。そしてそこには始まりにも終わりにも挨拶はありません。目の前から相手がいなくなってもログイン状態が保たれているのです。
評論家が「子供が挨拶できないのは核家族が増えたからだ」と書いていました。違います。いまだにどこのご家庭でも「きちんと挨拶しなさい」は必ず教えています。そして小学校低学年ぐらいまで皆きちんとできるのです。第二次性徴期を迎えたころから徐々にしなくなる人が出てきます。反抗期です。このとき、人は自分と価値観と等しくする他人を求めます。まわりがしなくなれば自分もしない、挨拶のないコミュニティもあるでしょう。昔も今も挨拶をしない人は一定数いますが、今は特にネット環境に因るものが大きいと思います。
学習支援室では、現実世界の対面ルールとして、生徒が来た時も帰る時もこちら(講師)から挨拶をするよう心掛けています。返事が返ってくるのは半数強といったところでしょうか。なかには心の中で返事をしてくれている人もいるのかもしれません。声に出してくれなくてもきちんと視線は合わせてくれる人もいます。私が、何か返事をしにくい雰囲気をかもし出しているのかもしれませんので、叱りはしません。それより、こちらから挨拶をし続ける、コミュニケーションをとり続けることで、皆がいつのまにか自然に挨拶するようになる、そうなれば、生徒も学習支援室もまた一段階成長できる、そう信じています。ですから今日も
「おかえり」
から学習支援室は始まります。反抗期をこじらせて、コミュニティ障害にならないように。