✐くんぞうの独り言 12月度✐




こんにちは、学習支援室です(*^_^*)

今年も残すところ3日ですね!そろそろ仕事納めの方も多くいらっしゃるのではないかと感じます。支援室も年内の開校は今日が最終となっております。

そんな今日のブログの内容は、12月最終回ということで、毎月恒例のくんぞうの独り言です。年末特大号ということで、通常よりも長めの分量となっております✐今回は、「大学進学率」についてです。ぜひ最後までお読みください(#^.^#)

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くんぞうの独り言~大学進学率

 

長野県の2019(平成31)年度大学進学率は47.78%で全国30位でした。1,2位は京都、東京でおよそ65%になっています。全国の大学進学者数は約575,000人、大学進学率は54.67%でした。短大の4大移行が進んだため、北海道以外のすべてで女子の大学進学率が男子を上回りました。我が県は男子42.63%で全国平均の-9.0%、女子53.16%で同じく-4.6%という結果です。

この結果から感じることは、県内の高校生の大学進学に対する意識が低いということです。それは我々教育産業界で常々思っていることでもあります。少し前までは中学生向けに比べ、高校生向けの塾はほとんどありませんでしたし、大学受験向けといえばそのほとんどは大手の予備校任せだったように思います。高校生や中学生に大学の魅力を伝え、意識を高めていかなければいけないとつくづく実感させられました。

高校生徒数は約30年前にピークを迎え、その頃の大学進学率は26~27%程度で全国でも30%ほどでした。現役生と浪人生の比率は2:1で(現在は6:1)今ほど大学数も受け入れ人数もなく、厳しい受験だったような気もするのですが、生徒数がピークの7割弱になり、全入時代(進学を希望した人全てが大学に入れる定員数がある)の最近の受験生のほうに悲壮感が漂っているように感じるのはなぜでしょう。

国家資格受験を伴わない大学へ通う学生の多くは大企業、もしくは公務員を将来の就職先として考えるでしょう。なぜなら大企業と一般企業間には賃金や福利厚生に圧倒的な差があるからです(賃金格差)。そして就職の前段階である大学受験では、大企業への就職実績を持つ大学を志望します。その実績の多くはいわゆる名門大学に集中します。ボーダーが上がります。そうなると、東京などの、小学生(ともするとそれ以前)の頃から塾へ通い、こつこつと積み上げてきた人たちと同じ土俵に立つために、そして勝つために必死で勉強します。この流れが原因の一つです(教育の地域格差)。

世間や学生間(特に予備校や塾)でマウンティング(格付け)が行われるSNS世代なこともあるでしょう。新設や、あまり名を知られていない大学、地方私大などはFラン(Fランク:ボーダーレスの誰でも合格できるとされる大学)と呼ばれたり、就職では大学ごとにフィルターをかけられたり(あくまで噂です)することを考慮すれば、やはり少しでも上位の大学を目指すことは当然の選択というべきでしょう(大学格差)。

また、特に女子に多く見られる、国家資格を取るための大学進学も一つの流れになっていて、そのことが上位の大学をより上位に仕立て上げ、難関化させています。女性の地位向上が叫ばれて久しくなりますが、「ユーキャン」などの通信教育で取れる資格では、その後の生活の糧には心もとなく、医療系、介護系、教育系など、いわゆる一生モノの資格を取得しなければ安心できないという社会の構図も原因の一つでしょう(文理格差・男女格差)。

これらのことを考察すると、大学進学がその後の社会人生活に、30年前より直結していることがおわかりいただけると思います。そして、生徒もそれがわかっているからこそ精神をすり減らしながら目標の大学を目指すというわけです。

しかし、そのことに早めに気づけた人は良いのですが、気づくのに時間がかかった人、もしくは気づけぬままに進路を決めなければならなくなった人が大学を目指すことは相当の苦行を覚悟しなければなりません。大学はどこでも入れば良いというものではないのですから。

男女の進学率の差を見ると、女子のほうが将来のことを早くから現実的にとらえていて、男子はその時に集中できることに夢中になり、将来に向けての設計図を描けないまま時を過ごす傾向にあるのかもしれません。まだ何者でもないからこそ可能性は無限にあるはずで、自分の描く未来で何をして生きていくのかを絞って突き詰めて、そのために必要な進路を見つけ出してください。できるだけ早く。

終身雇用制度が崩壊し始めている企業体制においては、学歴社会も少し崩れ始めているように思えます。しかしそれは学歴が必要のない時代への変革ではなく、学歴+αの時代への幕開けに他なりません。端的に言えば、大卒というだけではもはや武器にはならないということです。資格、性格、体力、経験、趣味、特技など、何が武器になるかわからない時代です。勉強する合間を縫って、興味のあるいろいろなことに挑戦して、自分を作り上げていきましょう。自分だけの+αを手に入れるために。

話は変わりますが、現在全国の刑務所に服役している人にアンケートを取ったところ、中卒が65%、高卒が30%、大卒以上が5%だったそうです。何があったか知る由もありませんが、高校、大学はより深い学問を学び、知識から知性を得ると同時に、人間性を育み、理性を保たせる忍耐力をつけてくれるのだと感じました。受験勉強もその一助であろうと思います。もちろん経済状態や環境なども考慮に入れる必要はありますが。

最後になりましたが、大学に行くことがすべてだと言っているわけではありません。人にはそれぞれの生き方があります。あえて大学に行かないという選択もまた良しです。

どちらにせよ、なるべく早い時期に、つきたい職業を見つけられると目標が決まり、努力の方向性が見えてきます。テスト終わりの時期や長期休みなどに考えたり、ご家族で話し合ったりしてみてはいかがですか。

 

「まだ何者でもないあなたには無限の可能性がある」


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いかがでしたでしょうか。
年末年始で通常よりものんびりできる人も多いかと思います。良い機会です。自分のやりたいこと、夢、進路、将来についてぜひ考えてみましょう。

今週の塾生のみなさんは、全員が冬休みに入り、みなさん冬休みのスタート直後からそれぞれの課題に励んでいるようです。支援室に自習に来る生徒さんも多く、今週は人口密度が高まっていた週でした∈^0^∋また、今月の課題作文「おすすめのケーキをアピールせよ!」を提出してくれた生徒さんも多く、クリスマスでケーキを食べたばかりですが、みなさんがおすすめしてくれたケーキを食べてみたくなりました(^~^)


2021年度も誠にありがとうございました。来年も、引き続きよろしくお願いいたします。来たる年がどなた様にも良い年になりますように。(学習支援室講師一同)

12月29日水曜日 学習支援室 セントラル・ビオス


支援室長メールアドレス▶ kunzoh@well-life-shinsyu.jp

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