くんぞうの独り言~その11~姿勢と集中力
私は勉強している際の姿勢について思うことがあります。あくまで経験上の感想ですが、テストで点数のとれない生徒は背もたれに寄りかかって勉強していることが多いように感じます。ノートと目の間に程よい距離があり、視力を守るには良いのかもしれませんが見ている側からすれば何ともスピード感に欠け、非意欲的に見えてしまいます。それでも成績が良いなら問題はないのですがそのような生徒はあまりいません。何故でしょう。
背もたれに寄りかかっている姿勢ではおなかに力が入りません。視野も広くなり気が散る材料も増えます。時間に対する耐久性はありますが「集中」できていないように思います。
「集中力」という言葉は勉強に限らず、スポーツや芸術、仕事など、あらゆる場面において使われます。「集中」の対義語は「散漫」ですからやはり「集中力」は物事を成功、成就させるうえで必要不可欠なものなのでしょう。ですがこの「集中」という代物、なかなかやっかいだと思いませんか。
確かに私も集中しているか、していないかでミスの頻度も度合いも雲泥の差だとひしひしと感じます。ならばいつでも集中していれば良いではないか、といえばそうもうまくいきません。そもそも集中しているとはどのような状態なのでしょう。学習面においていえば、一つのことに対して一心不乱に向き合えている状態でしょうか。長くは保てませんね。疲れます。一般的に人の集中力は10分~15分と言われています。思っているよりはるかに短いのです。その短い集中時間を効率的に使うにはどのようにすれば良いのでしょう。最近提唱されている学習サイクルは25分勉強、5分休憩を4セット、2時間で大きく休憩を入れる方法です。実際に25分授業を実践している学校もあります。そこのテストの平均点は全国平均より高いとの報告があります。自習などであまり集中できていない人は参考にしてみてください。そしてなにより前傾姿勢で机に向かう。生徒の皆さんには是非とも常に前のめりになって勉強してほしく思います。こまめに休憩をとることを忘れずに。
私は高校時代、ラジオを聴きながら勉強していました。ある日、もうすぐ始まるお気に入りのコーナーの直前に数学の難問にあたり、ようやく解けた時、ラジオは番組が変わっていて、時計を見たら2時間が経っていました。耳に何も聞こえてこなかったので楽しみにしていたコーナーも聞き逃し、どっと疲れがきました。こんなことがよくありました。今思えばあれが「集中している状態」だったんですね。
・・・あの頃はスタミナがありました。